2016年度 民美特別講座 私の創作体験

「 ヒトは今・・・・」

講師   大野美代子

2016年 12月18日(日)
時間 :13時30分~15時30分
場所 :民美アトリエ

【一般参加可・入場無料 終了後懇親会実施】
■まったく、何という時代に生まれ合わせことか・・・先日のダリ展には広島・長崎に原爆なるものが落とされたと、ダリが大きなショックを受けて描かれた作品のコーナーがあったが、あれからすでに70年になろうという今になっても「原子力の時代」は続いている。
 今からたった300~200年前までの人間のつつましやかなエネルギーの使い方を思うと、ヒト科は一瞬にして何かの壁に激突したかのように、殺気だった振る舞いをしているように私には思えてくる。ヒト科とはどんな特性をもち、どこへ向かうのか、興味は尽きない・・そして とても心配している。
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2002 転地
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2013 透過
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2005 胎性の花
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2007 宇宙からの伝言
講師 大野美代子氏 略歴 
1950年 北海道生まれ
1972年 北海道教育大学特設美術科美学卒
1973年~現在 日本アンデパンダン展・自由美術展・平和展 その他、日仏現代美術展、上野の森大賞、多摩秀作美術展 アートinはむら展、ほか 個展12回
日本美術会会員、自由美術協会会員、TAC会員
2016年度民美本科 月曜美術講座(公開講座)第6回

日本近代美術史学の暗黙と柳瀬正夢

― 結びつける線の見当らない二つの点 ―
 

講師   甲斐 繁人

2016年 11月14日(月)

時間 :午後1時30分~4時30分

場所 :民美アトリエ

参加費・民美研究生は無料。一般の方は1,080円となります。
■北九州、神奈川、愛媛を繋いだ「柳瀬正夢・1900- 1945」(2013 年~2014 年)は、柳瀬正夢への関心を広げ、また、近年の大正新興美術運動研究の進展に組み込まれた柳瀬研究も前進を見せ、井出孫六による評伝「ねじ釘の如く」などによって柳瀬正夢への認識も深っている。
しかし、米軍機の空爆によって不慮の死を遂げた柳瀬正夢の実像は、長く美術史の闇に埋もれて謎に包まれていた。その存在が美術史に正当に評価されるまでに 30 数年を要したのである。
その事情に立ち戻り、日本近代美術の空白を埋める視点から近年の発見を素材にして柳瀬正夢を解き明かす課題を検討する。
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「河と降る光と」1915 年
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「この威力」『無産者新聞』120 号
(1927年12月20日)
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「5月の朝と朝飯前の私」1923 年
 
◆[講師略歴]柳瀬正夢共同研究会代表甲斐繁人
1941 年生まれ。武蔵野美術大学時に柳瀬正夢の朝子夫人と出会い 原作に接して関心を高める。
1975 年に柳瀬正夢研究会を創設「没後 30 周年記念・柳瀬正夢展」(1976 年 1 月)を企画。続く 1978 年の 「画家柳瀬正夢遺作展」(愛媛県立美術館)に協力。1995 年、「反骨 の精神と時代を見つめる眼」展(三鷹市美術ギャラリー)を企画主催。
主な柳瀬正夢展に関る。遺された原資料の調査と保存に携わる。
2016年度民美本科 月曜美術講座(公開講座)第5回

藤田嗣治「戦争画」再考

講師   北野 輝

2016年 10月17日(月)

時間 :午後1時30分~4時30分

場所 :民美アトリエ

参加費・民美研究生は無料。一般の方は1,080円となります。
■いま日本の戦争参加の危険が高まっているなか、美術界では藤田嗣治を戦争責任問題から解放し、彼の戦争画を肯定的に評価する傾向が強まっています。私たちは美術家の戦争責任問題を問い続け、藤田戦争画の評価をいっそう深める必要に迫られています。
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「血戦ガダルカナル」1944年
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「自画像」1929年
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「アッツ島玉砕」1943年
 
 
◆[講師略歴]
1936年生まれ、
1966年東京芸術大学大学院修士課程修了 (美学専攻)、
1967~2003年和歌山大学等 の教員、
日本美術会会員
2016年度民美月曜講座(一般公開)                  第1、2回案内

『美と学び=その理論と実践=』

講師 籔内タカシ(日本美術会会員)

日時:

第1回 2016年5月9日(月)1:30〜4:30 民美アトリエ(9F)
第2回 〃     6月13日(月)  〃       〃

会場:民美アトリエ(平和と労働会館9F)

参加費/民美研究生•日美会員は無料、一般の方は1080円となります

第1回「美と学びの課題を探る =芸術心理学から美の学びへ=」

•マルクスの有名な「ギリシャ叙事詩やシェークスピアの悲劇が今日もなお私たちに芸術的享受を与え続ける」美の原因をどう探るのか、理論と作品分析、鑑賞で迫ります。次回は『美を学ぶ実践』抽象画を自由に描くワークショップです。
•ヴィゴッキーは「美意識が常に自ら(芸術)とは異なる使命を持って認識、感情、道徳的意志を教育するための手段•方法」とされ、今までの芸術論は「著しくその解決を妨げる役割を果たしてきた」と批判し、科学的な論考を展開しています。
•「誰もがシェークスピアの悲劇やベートーベンの交響曲の協力者(鑑賞者)となることを可能にする創造的能力は、誰にもシェークスピアやベートーベンとなる可能性があることを明瞭に示している」と、それはすべての人への信頼です。
 

第2回「美を学ぶ実践〈Ⅰ〉=抽象画を自由に描く(ワーク•ショップ)=」

•ピカソやシケイロスたちが絶賛した「メキシコの児童画」を指導した、北川民次は「私は10才までの子どもの絵は指導しない」と言う。人間の発達
•成長における「10才の壁」を受講のみなさんは、乗り越えてこられたでしょうか。今の子どもたちに、その条件は保障されているのか。
•思春期からの表現には、抽象が実に相性がいいのをご存知でしょうか。作品を制作する体験的な学びです。《各自「水彩用具のセット」をご用意ください!紙は用意します(実費) •抽象画表現の代表者たち、クレー、カンディンスキー、モンドリアンから学び,描いた各自の作品を鑑賞します。 (第一回の日本美術史の続きも予定)
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モンドリアン 「ブロードウエイ・ブギウギ」
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クレー 「いにしえの響き」
 
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カンディンスキー「黒の正方形の中に」
 
 
【 籔内好(タカシ)氏 略歴 】
•京都市中京生れ 
•‘72金沢美工大日本画卒
   〜08千葉県美術教員  
•05〜10放送大大学院修了 
•05〜14千葉大講師  
•10〜全国教研共同研究者》
2016年度民美入所式 特別講座

美を創る心

〜ヨーロッパの美術・日本の美術・アフリカの美術〜

講師 伊藤 満 氏  ( ㈶ アフリカンアートミュージアム館長 )

日時:2016年4月3日(日)14時~16時 【終了後 懇親会】

会場:平和と労働センター 2F ホール 【一般参加可・入場無料】

 アルジェリアの南にある紀元前4000年のタッシリナジェールの岸壁画には仮面を付けた人物の像が描かれています。それは、現在のコートジボワールのウォベかゲレの人々が用いているのと同じようなマスクです。このマスクにより、壁画の主がウォベかゲレの祖先であるかどうかの確証はありませんが、昔サハラ砂漠が緑の草原であったころ、すでにこのような仮面が存在していたという証拠であり、それが現代につながっているとも考えられます。
 アフリカでは、精神性を重視するせいか、写実的なことやシンメトリックなことが「美」ではなく、大きくデフォルメして精神を表現したものや、歪んだものがリアリスティックであり、美しいと認識されています。
 ヨーロッパでは、古代ギリシャ時代以来、実物に近い形を表現することを尊重してきました。しかし、近代になって、当初は民族博物館の収蔵品であった、それまでのヨーロッパ的な表現とは異質な、アフリカのマスク、立像や道具などが、20世紀初頭のパリの若い芸術家たちの心をつかみ、新しい形や色彩の概念が生まれ、「キュビズム」や「フォビズム」として開花しました。
 アフリカ美術の影響はピカソやブラックだけではなく、マチスとフォーブの作家たち、モディリアーニ、クレー、レジェ、ブランクーシ、ジャコメッティーやヘンリー・ムーアにも及んでいます。 西欧の美術、日本の美術とアフリカの美術を比較して「美」とは何かを探ります。
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アルンガ マスク(コンゴ民主共和国 ベンベ)
木に着彩 高さ420mm
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女性像のついたスプーン(コージボアール ダン)
木に着彩 高さ480mm
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デゲのマスク (マリ ドゴン)
木 高さ350mm
 
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半身像(ナイジェリア ノック)
テラコッタ 高さ460mm
 
【 伊藤 満氏 略歴 】
1952 愛知県瀬戸市に生まれる。
1975 金沢美術工芸大学卒業。資生堂宣伝部入社。
    パッケージデザイン・グラフィックデザイン・CM等の広告を制作。
1976 日本刀の鐔に興味を持ち「肥後金工」の研究と収集を行う。
1993 ヨーロッパでアフリカ美術と出会い、ボボの牛のマスクを購入。
2009 下関美術館で「アフリカの仮面と美術展」を開催。
2010 山梨県北杜市長坂町に「アフリカンアートミュージアム」を開館。
2015-16年度民美本科 月曜美術講座(公開講座)第9回西洋美術史9

近代美術の展開

近代的真実の探求は自然と人間性の重視から、リアリステックな表現を求める。
また理想と美も社会と個性に応じて開拓される。
その歴史的展開の諸相を美術的知識として把握して、感性を豊かにしよう!

講師  上 野 一 郎

2016年 2月8日(月)

時間 : 午後1時30分~4時30分

場所 : 民美アトリエ (平和と労働センター9F)

参加費・民美研究生は無料。一般の方は1,080円となります。
■ルネサンス美術の誕生とその意義。そのイタリアと北方での差異。マニエリスムへの傾斜。バロック美術の奔放な開花。17世紀における美術分野の近代的拡大。18世紀における変貌と新たな傾向。などを解説。
 
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ミケランジェロ    システィーナ礼拝堂天井画の一部, 16世紀初頭
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A.デューラー    ドイツ貴紳の肖像 1526年頃
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J.-B.S.シャルダン    「食前の祈り」  1740年
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P.P.リュベンス   「レウキッポスの娘の略奪」 1618年頃
 
 

講師 日本美術会会員
略 歴  1966 年 東京芸術大学大学院修士課程修了(美学専攻)。 
           1966〜72 年パリ大学博士課程に留学。 1973〜2005 年 金沢美術工芸大学教員。

2015 -16年度民美本科 月曜美術講座(公開講座)第8回西洋美術史8

古代から中世へ。

美術は社会と時代の変化の中で継承と否定を通じて生成される。

中世の美術の諸要因とその歴史的展開の認識を自分の制作に活かそう。

講師  上 野 一 郎

2016年 1月18日(月)

時間 : 午後1時30分~4時30分

場所 : 民美アトリエ (平和と労働センター9F)

参加費・民美研究生は無料。一般の方は1,080円となります。
■ローマ美術の衰退。キリスト教美術の発生。今日のヨーロッパの祖型を作るケルト人、ゲルマン人達の生来の造形感覚。それを受け継ぐロマネスク美術の諸相と魅力。続くゴシック美術とロマネスクとの違い。など様々な表現の楽しい解説。
 
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グラウベルクのケルト人像
(前5世紀、ドイツ)
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ガッラプラチディア廟堂のモザイク画(5世紀、イタリア、ラヴェンナ)
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オータンの柱頭(12世紀、フランス)
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パリのノートルダム大聖堂(13世紀)
講師 日本美術会会員
略 歴  1966 年 東京芸術大学大学院修士課程修了(美学専攻)。 
           1966〜72 年パリ大学博士課程に留学。 1973〜2005 年 金沢美術工芸大学教員。
2015年度 民美特別講座

森田隆一「下町と工場を描きつづけて 」

日時:2015年12月20日(日)PM1:30~3:30

場所:民美アトリエ(平和と労働センター9F)入場無料

【一般参加可 ・入場無料 終了後懇親会 実施】

■1971年、青年の文化サークルが元気に活動を展開していた時代で、映画の上映、音楽、文学、いろいろなサークルができ、美術サークルも結成されました。それから半世紀近く、今日も活動しています。最近ではサークルの構成員はほとんど高齢の人になっています。私は町工場の旋盤工として働いてきました。生活のための仕事と、絵を描くことに自問しながら描きつづけてきました。私は本当に描きたくてしようがない、場末の工場や人物を自転車で回ってスケッチし、それをもとにして構成し作画してきました。 最近の日本アンデパンダン展には、グローバリゼーションの犠牲にさらされている、工場や働く人々を表現したいと思い「沈黙の譜」シリーズで描いています。(2015.11 森田隆一)
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風化 1997(50回展)
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赤い水門 2002(55回展)
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過ぎた時Ⅱ 2006(59回展)
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沈黙の譜 2011(64回展)
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沈黙の譜 2015(68回展)
【略歴】
1944 東京都北区生れ
1971 美術サークル「くれよん美術会」結成・参加
1973 職美展出品
1978 日本アンデパンダン展出品(31回展)以後出品
1980 主体美術展出品(~1990)
1992 日本美術会会員
2003 地平展出品
2015年度民美本科  月曜美術講座(公開講座)  第7回            西洋美術史7

地中海の古代美術の様相を色々な事例で鑑賞し、
その新たな認識から美術的感性を豊かにしよう

講師:上野一郎

日時:2015年12月14日(月)午後1時30分〜4時30分

場所:民美アトリエ(平和と労働センター9F)

参加費:民美研究生は無料。一般の方は1,080 円となります。pdf-B1.png
■エーゲ海の島々の古代文明、紀元前のギリシア美術の諸分野と展開、古代イタ リア半島の諸民族の美術などについて、著名な作品だけでなくあまり知られて いない美術も取上げて解説する。そこから歴史と社会が美術に民族的特性を形 成する様々な表現を楽しく学習する。
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キクラデス偶像
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クノッソス宮殿壁画
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エトルリアの棺(テラコッタ製)
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神話的風景画 (ボスコトレ カ-ゼ)
講師 日本美術会会員
略 歴
1966 年 東京芸術大学大学院修士課程修了(美学専攻)
1966 年〜1972 年パリ大学博士課程に留学。
1973 年〜2005 年金沢美術工芸大学教員。
2015年度民美本科 月曜美術講座(公開講座)第6回西洋美術史6

原始から古代への様々な美術的形象を見て、その表現の豊かさを自分の制作の糧にしよう。

講師  上 野 一 郎

2015年 11月9日(月)

時間 : 午後1時30分~4時30分

場所 : 民美アトリエ 下に連絡先などが記されています。

参加費・民美研究生は無料。一般の方は1,080円となります。
■美術とは何かを知ろうとする時、その発生から調べると色々と理解が深 まります。なぜ人に美意識が発生したか、その過程に具象、抽象の原点が あること。美術にとってデフォルメ( 変形) の必然性。また原始的表現 様式の変遷、その後の古代文明に至る歴史を辿って、美術表現が生活と社会 に基づいて展開されることなどを解説する。
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ラスコー 洞窟壁画から(フランス)
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フクロウの眼をした偶像 (スペイン)
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守護神像 人頭有翼獣 (メソポタミア)
 

講師 日本美術会会員
略 歴
1966 年 東京芸術大学大学院修士課程修了(美学専攻)。 
1966 年〜1972 年パリ大学博士課程に留学。
1973 年〜2005 年金沢美術工芸大学教員。

2015年度民美本科 月曜美術講座(公開講座)第5回西洋美術史5

印象主義からポスト印象主義へ

講師   北野 輝

2015年 10月19日(月)

時間 :午後1時30分~4時30分

場所 :民美アトリエ

参加費・民美研究生は無料。一般の方は1,080円となります。
■クールベ・リアリズムの延長線上にあるモネらの印象主義はいったい何をどう「変革」したのか。その変革・革新が一方での「取り落し」を伴っていたのではないか。印象派から出発したセザンヌ、ゴーギャン、ゴッホらポスト印象派の画家たちは、その「取り落し」をそれぞれ新しい形で取り戻そうと苦闘したのではないか。改めて考えてみます。その過程の中で、マネの「近代生活の画家」であることの確認も取り落せないでしょう。
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マネ「オランピア」
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モネ「日の出、印象」
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ゴッホ「アルルの女」
 
◆ 略歴 
東京芸術大学・大学院修士課程修了 
1967年〜2002年
大分大学、大阪教育大/ 和歌山大学教員  
日本美術会会員。
2015年度民美本科 月曜美術講座(公開講座)第4回西洋美術史4

クールベたちと近代リアリズム美術について(再説)

講師   北野 輝

2015年 9月14日(月)

時間:午後1時30分~4時30分

場所:民美アトリエ

参加費・民美研究生は無料。一般の方は1,080円となります。
■前回は、西欧の近代リアリズムの誕生と特色を、新古典主義やロマン主義の登場後にお けるクールベ芸術の革新を中心にして、限られた時間の中で話しました。しかし講義内容 は、リアリズムにつよい関心を寄せているらしい受講生の皆さんの十分な理解と納得を得 られなかったようです。それで今回は、質疑応答やディスカッションをも交えて、クール ベたちと近代リアリズム美術について問題点を点検しながらアプローチしてみようと考え ています。(前回配布した資料を持参して下さい)
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クールベ「画家のアトリエ」(部分)
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ドーミエ 「トランスノナン街1834年4月15日」
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ミレー「落ち穂拾い」
 
◆ 略歴 
東京芸術大学・大学院修士課程修了 
1967年〜2002年
大分大学、大阪教育大/ 和歌山大学教員  
日本美術会会員。
2015年度民美本科 月曜美術講座(公開講座)第3回西洋美術史3

近代リアリズム-クールベとその周辺

講師   北野 輝

2015年 7月13日(月)

時間:午後1時30分~4時30分

場所:民美アトリエ

参加費・民美研究生は無料。一般の方は1,050円となります。
■ 前回の講義はやっとクールベにたどり着きました。今回は、近代リアリズム誕生の歴史的な背景(必然性)や、クールベ芸術と流派としてのリアリズムの革新性と限界を検討してみます。また、クールベのような自己主張をしなかったものの、クールベとは異なったリアリズム美術の創造に寄与した同時代のドーミエやバルビゾン派のミレーらを取り上げ、リアリズム美術の多様性をも見ておきたいと思います。
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クールベ「石割り人夫」
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ミレー「豚を殺す人びと」
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ドーミエ「画架の前に立つ自画像」
 
◆ 略歴 
東京芸術大学・大学院修士課程修了 
1967年〜2002年
大分大学、大阪教育大/ 和歌山大学教員  
日本美術会会員。

2015年度 民美夏期研究会

受付開始日6月10日(水)10:00~(TEL,FAX 10日 ~)いずれも定員になり次第締め切ります。 
I、デッサン入門 (女性ヌード) 
講師 伊藤八枝 
 7/27(月)~8/1(土)6日間
時間 10:30~13:30
募集人数 15名程度
受講料21,600円
Ⅱ、日本画入門 
講師 稲井田勇二・宮本能成 
7/27(月)~8/1(土)(6日間) 
時間14:00~17:00
募集人数 15名程度
受講料19,500円
Ⅲ、版画入門
①銅版画を楽しむ
(エッチング・アクワチント)
 講師 相田勤
②多色刷リリトグラフ
講師 倉田るみ

8/3(月)~8/5(水) 3日間
時間 10:30~16:30

8/6(本)~8/8(土) 3日間
時間 10:30~16:30

募集人数10名程度 
受講料 19,500円(材料費含む)

募集人数10名程度
受講料 19,500円(材料費含む
Ⅳ おもしろ 紙の造形
一緒・パルプを使つて― 
講師 根木山 和子 
8/5(水)~7日(金) 3日間
時間 10:30~16:30
◆場所柴又・実験工房アトリエ(かつ美2F)
募集人員 7名程度
受講料 19,500円(材料費含む)
V、彫塑入門
(ヌードモデルを粘土で作って素焼きするテラコッタ)
講師 河野 新 
8/17(月)-8/22(土)6日間
時間13:30~16:30
最終日12時~18時(中抜き作業・合評・懇親会)
 募集人数 15名程度
受講料 21,600円(材料費含む―部受講者負担あり)
Ⅵ、水彩画入門
①人物(民族衣装)  講師・窪田旦佳 
②人物(浴衣) 講師・橋本和明
 8/24(月)~27日(本)4日間 
時間10:00~13:00
時間14:00~17:00 
募集人数各15名
受講料 13,000円
受講料 13,000円
 
(受講者が一定に達しない場合は中止することがあります。各受講料には消費税が含まれています)
◆申込み方法(各講座共通)
1.申込書はもれなく記入のうえ民美まで郵送またはFAXでお送りください。
2.受講料は、もよりの郵便局で振り込んでください。
        振替口座 民美 00170-7-756666
        通信欄にご希望の講座と、氏名を忘れずにご記入ください。
3.お取り消しの場合、6日前までは50%、以後は返却しませんのでご注意ください。
4.全日出席が原則です。受講料は全額前納でお願いします。
5.一週間前で締め切ります。但し、定員になり次第締め切らせていただくことがあります。
お問い合わせ申込みは Mimbi 日本美術会附属研究所・民美 TEL 03-5842-5665
〒113-0034東京都文京区湯島2-4-4平和と労働センター・全労連会館9F FAX 03-5842-5666
2015年度民美本科 月曜美術講座(公開講座)第2回西洋美術史2

新古典主義からリアリズムへ

講師   北野 輝

2015年 6月8日(月)

時間:午後1時30分~4時30分

場所:民美アトリエ

参加費・民美研究生は無料。一般の方は1,050円となります。
■ 今回は、近代美術の諸流派が次々と生まれてくるフランス美術の流れを、新古典主義(ダヴィッドら)に始まりロマン主義(ドラクロアら)を経てリアリズム(クールベら)が登場するまでたどります。それは、フランス革命前夜から革命を経て、ナポレオンの登場と失脚、王政復古、7月革命と2月革命、第二帝政、そしてパリコミューンへと続く複雑な激動の時代と重なります。クールベ・リアリズムの革新性と限界をも考えてみましょう。
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ドラクロア「民衆を率いる自由」
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ダヴィッド「ホラティウス兄弟の誓い」
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クールベ「オルナンの埋葬」
 
◆ 略歴 
東京芸術大学・大学院修士課程修了 
1967年〜2002年
大分大学、大阪教育大/ 和歌山大学教員  
日本美術会会員。
2015年度民美本科 月曜美術講座(公開講座)第1回 西洋美術史1

ゴヤと近代美術

講師   北野 輝

2015年 5月11日(月)

時間:午後1時30分~4時30分

場所:民美アトリエ

参加費・民美研究生は無料。一般の方は1,050円となります。
■ 西洋近代美術はいつから始まるか。ここではスペインの画家ゴヤ(1746〜1828)を近代美術の先駆者ととらえ、その人と芸術の特色を見てゆきます。ゴヤはまだ宮廷画家という古い(前近代的な)身分に縛られていましたが、彼の精神と芸術は自由な批判精神と新しい現実への眼差しを示しています。ゴヤの人と芸術を追いながら、「美術における近代」の特色を考えてみたいと思います。
『ロス・カプリーチョス』 :理性の眠りは怪物を生む
『ロス・カプリーチョス』 :理性の眠りは怪物を生む
マドリード、1808年5月3日:プリンシペ・ピオの丘での銃殺
マドリード、1808年5月3日:プリンシペ・ピオの丘での銃殺
裸のマハ
裸のマハ
 
◆ 略歴 
1936年 東京生(福島県育ち)。
1966年 東京芸術大学大学院修士課程修了美学専攻。
1967年〜2002年 大分大学、大阪教育大学、和歌山大学教員。
日本美術会会員
2015年度民美 入所式 特別講座 私の創作体験

熊谷 榧 「山と雪と人」を描いて 65年

日時: 2015年4月5日(日)14 時~16時【終了後懇親会実施】 

会場:平和と労働センター 2階 ホール

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「わたしの絵歩み 」
わたしが小さい時から、絵かきさんが父に絵を見てもらいに家に大勢来ていた。人間はみんな絵を描くものと思っていたくらい。絵を描き始めたのは3才頃だろうか。そんなに絵が好きだったのに敗戦後あまりの食糧難に科学の力で役立とうと絵の学校に行かなかった。しかし物理や数学もものにならず、大学卒業後また絵に舞い戻った。
最初父の油絵を貼り絵にしていたが、人の絵ではつまらないと、山スキーで描いたスケッチで貼り絵をするようになった。しかしあまりにも色が変わるので徐々に油絵になった。キャンバスに白で厚く下塗りをして、線でスケッチを描き、乾いたら薄く溶いた青とか赤の一色で二度目の下塗りをする。色が濃くでた線を残して色付けをしていく。このやり方は誰に習ったわけではないのだが、ずっとこの描き方で86才の今まで油絵を描いてきた。
201 5.25.2 熊谷 榧(くまがいかや)
アルプスの氷河で一休み(50F)1988
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バリャーマを連れたインディオの母子 (50F)2006
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諏訪の御柱祭り(100F) 2011 64回展
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