今年のアンデパンダン展出品作を描きすすめていく中で派遣村のニュースに出会った。ブルーシートの群れはじわじわと所謂、普通の市民と認識している人の生活圏を犯し、境界は流動的になっていくようだ。しかしその境界が侵犯されていくことは、未来への扉を開く一つの過程かも知れない。 都市生活しか経験できなかった私は都市に生きる名もなき人々が希いを託し、時を経て伝説とかしていく思いを作品にしたいと思う。