昔夜の画室でともに絵を措いた仲間が、好文画廊さんを紹介してくれて、「個展をしなさい」と。それは、ただ目の前のことに右往左往するばかりの暮らしを長年続けている私への「まじめに自分自身の創作に向き合いなさい」という叱咤激励以外の何ものでもなく、なお決断しきれない私に、多面的な半田正子全てを見せれば良いのだと背中を押してくれたのです。私の中にある「何か」を見つめ、探す日々。果たしてあるのだろうか。何か、自分でも気づかない、潺湲(せんかん)と流れる水路が、、、、。私の中の「水」に問いかける。
水彩画、混合技法による平面作品を中心に、柿渋染、藍染、柿渋一閑張り、メディウム版画小品なども並べてみます。お楽しみいただければ幸いです。酷暑の時期の開催となり恐縮です。おでかけはくれぐれもご無理のない範囲でお願いします。半田正子
ご挨拶
久しぶりの個展です。
2年6ヶ月前、ある病気を発症。予兆はありましたが、突然、体と心がふらついた状態におちいり、意識を失っていたようです。兄とアトリエの仲間たちが対応し、入院。その後介護施設に収容されました。
その間、外出は出来ず、アトリエに行って絵を描くことも出来ませんでした。焦燥感に駆られながら、眼の前のモノや施設の人もスケッチしてきました。そして、やっとこの3月、外出可能な施設に移り、体調を整える中、アトリエに通えるようになりました。
果物や江戸川堤、立石駅、川と橋など、身近なテーマで描いています。今回は、主にそんな作品で構成します。どうぞ、ご高覧ご批評ください。