参加費・民美研究生は無料。一般の方は1,050円となります。
■ テーマの説明:普通とは違っていることを“奇な”と言い、そのような美術の幾つかを紹介する。“オムニバス”とは次々と短編を編入するメドレーみたいなもの。取り上げるのは、20 世紀の初めにシュヴァルと言う名の郵便配達夫が作った『理想宮』、海中に入口がある原始美術、小松均の画業、素朴派の画家など。それらの不思議、疎外性、執拗さ、自由さなどには、普通の表現を超えた魅力が存在する。このような作品の鑑賞により、制作の豊かさを開拓するのに資したい。
◆ 講師略歴
1940年生まれ / 東京芸術大学修士課程修了 / ソルボンヌ 大学博士課程留学 / 金沢美術工芸大学に専任教員として は2005年3月まで勤務 / 日本美術会会員
1969年ようやくおりたパスポートを手にご主人の故郷・沖縄の地を踏む。那覇や糸満の市場で働くたくましくおおらかな女性への共感から「アンマー・シリーズ」を描き始めた。復帰直前の1971年に沖縄に移住し機会ある毎に沖縄戦を追体験し<描かねばならない>でできた「焦土シリーズ」。90年代には湾岸戦争に衝撃を受けて「無辜(むこ)の民シリーズ」を描き世界へアジアへ目を広げる。近年は辺野古をテーマにした「漂泊の島シリーズ」。そして「3.11」…。創作の中で「沖縄女流美術家協会」「沖縄平和美術展」を立ち上げる。「私は作家としては作品が少ない。私の作品は日々の生活の中で生まれたということだと思う」と…。
そんなお忙しい宮良瑛子さんにお願いして、沖縄と自作を語って頂きます。ご期待下さい。
思い起こせば東京オリンピックの頃、高校時代にネオ・ダダ/ポップアートに出合い魅了され、毎週土曜日の午後学校帰りに京橋・銀座・新宿の画廊めぐり。あの頃から常に時代をどう表現するかを考え、自分の身のまわりにある物を描いてきました。東京郊外の丘を切り崩した造成地「若葉台」、団地のベランダにたなびく洗濯物「NEW TOWN」、500円以下のコンビニのお弁当「ランチ・タイム」、そこからスピンオフした米粒「ライス・ガーデン」、分別ゴミに集積した「カン・缶・かん」…。
大量生産/消費社会の風を具体的題材で表現し、挽歌を奏でられれば…と日々キャンバスに向かっています。目指す方向は―?―?―? 『資本主義リアリズム』