「一日目」晴れ
7月12(土)~13日(日)、一泊二日で奥日光・湯の湖へスケッチ旅行に行きました。今年度は本科昼コースの生徒が企画し、先生や他コース生徒にも呼びかけをした結果21名が参加しました。
池袋に集合し、宿の送迎バスで8:00出発、首都高速―東北自動車道―日光宇都宮街道―奥日光湯本温泉・おおるり山荘12:40着 の予定でしたが、ガソリン高騰の影響か道路が空いていたので、11:00頃現地に到着することが出来ました。バスは貸し切りだったので、企画団長さんの添乗員顔負けの行程説明を聴いたり、自己紹介ゲームをしたりすることが出来、初参加・初対面の人もうち解け、山荘に着くまでに車内はすっかり和やかな雰囲気になっていました。山荘は湯の湖に面し、各部屋の造りはシンプルでしたが清潔で、部屋からの眺めもなかなかのものでした。湖面にはボートが浮かび、釣りをしている姿もあり、のどかな印象でした。早く着いたお陰で、私たちは湯の湖散策(温泉のおまけつき)や、たっぷり時間をかけてスケッチをすることが出来ました。そして17:30からの大広間での夕食は、ステージ上で歌ったり踊ったりする人が出る程盛り上がり、楽しく過ごしました。
おおるり山荘と送迎バス | 山荘前の風景 | スケッチ中 |
夕食後、温泉で身も心もリフレッシュした後、全員のスケッチを一室に持ち寄り、20:00~23:00まで合評会を行いました。全作品を順番に一点ずつ、丁寧に見ながら講評し合い、アルコール付きでしたが、まじめで充実した合評会となりました。
合評会の様子 |
大広間で朝食8:00~、和食
おおるり山荘12:00発―日光東照宮前の麺亭「表参道」 で昼食―・・・―池袋15:30頃着
朝風呂に入ってから朝食をとり、出発までかなり時間があったので、散歩やスケッチなどそれぞれ自由に過ごしました。 なかには早起きしてスケッチした人もいたようです。山荘を送迎バスで予定通りに出発し、中禅寺湖を眼下に見ながらいろは坂を下って、麺亭「表参道」 に立ち寄り、おいしい湯葉そばやかき揚げうどんを食べました。帰路の車中では、一人ずつ午前中のスケッチの成果を見せたり、旅の感想などを述べ合いました。 信じられない程格安でしたが、中身の濃い、とても豊かな旅でした。
旅館内 | 帰りの車中で |
スケッチ旅行の感想
午前2日コース 山口 千恵
初夏の奥日光は、湖畔の水面がゆらめき、白樺林をチョウが舞い、青や緑の山並みが重なり、何もかも光り輝いていました。21名の参加者は大自然の中に溶け込んでどこにいるのかと思いましたが、夜の合評会で数々の風景画に対面することができました。熱い想いが表現された作品に圧倒され刺激を受けました。
青年から中高年まで交流できるのも民美ならではですが、中でも重い画材を軽々と担いで、精力的に写生画に取り組んでおられた、午前2日の谷さん(75歳になられたとか)が印象的でした。帰りのバスの中で「これからも、いい絵を描いていきたい」と話されて、何とも若々しく素敵なこと。
イオウ温泉にものんびり浸かって本当にいいスケッチの旅でした。実行委員の皆さん有り難うございました。
夜2日コース 三浦 裕美
参加された方皆さんそうだと思いますが、(佐藤先生なんか2日目の朝方急いで帰られたほどお忙しい中でのご参加でしたしね)私も正直スケジュールのきつい中をぬうようにして出かけたスケッチ旅行でした。今回、時間もないしあるいは見送ろうとも思っていましたが、やはり行かなければわからないことがたくさんあるのだと行ってみて実感しました。
東京では夏日だった2日間が、奥日光の山の上では半袖が涼しすぎるほどの澄んだ空気をしていたり、湖のちょっと特別な静けさだったり、湖面に反射した新緑と空の青の移ろう色が、全て行かなければわからなかったことだったのです。そんなものの中にすっぽり身を置いていると、自分にとっての大事なものとそうでないものが、素直に整理されて、頭の中がどんどんシンプルになっていくような気がしました。本当に想像以上に気持ちのいい旅ができたと思います。この旅行を計画し実行してくださった本科昼の皆様ありがとうございました。
日本画コース 岡田 鏑木
お天気に恵まれ、緑も水もきれいで、都内は猛暑だと云うのに、さわやかな高地の涼しい空気の中で過ごせた2日間でした。初めての参加でしたが、委員の方が事前に実踏して下さり、view pointなど参考になりました。そうは云っても、心あせれど、思うように描く筆はすすまずでした。お二人の先生を交えての夜の良いところ見つけの合評会も心残るものでした。お若い方々の工夫ある描写と豊かな感性を感じさせる絵の数々は新鮮でした。老いも若きも共に絵を介して楽しむことが出来るのも民美ならではと思います。楽しい2日間を有り難うございました。幹事さん、先生方ご苦労様でした。